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神取秀樹 Prof. Hideki Kandori 

 

 
 
氏名     神取 秀樹
生年     1960年
出身地    愛知県西加茂郡三好町
 
 
 
 
 
 
 
出身校         愛知県立岡崎北高校卒業

         京都大学理学部卒業(物理学専攻)

         京都大学大学院理学研究科博士課程修了(生物物理学専攻)

職歴            日本学術振興会特別研究員

         分子科学研究所ポスドク

         理化学研究所ポスドク

         京都大学大学院理学研究科(生物物理学教室)助手、講師

         名古屋工業大学(応用化学科)助教授、教授

所属学会     日本生物物理学会、分子科学会、日本化学会

 

 

研究対象     ロドプシンなどの光受容蛋白質

研究手法     赤外分光法、超高速分光法などの分光学的手法 

研究スタイル   根本的、根元(根源)的な問題を設定し、それに正面から挑む。

         問題解決のため、最高の実験技術を駆使する。

ここ20年ほどの一貫した問題は『視覚における最初の出来事』であり、その瞬間を捉えるための超短パルスを求めて各地を転々とした。多くの優れた共同研究者に恵まれ、求める解答がほぼ得られた一方、超高速反応を実現する蛋白質場の不思議さが明らかになった。またこの10年ほど分子のポンプはどうしてポンプできるのか?』という問題に取り組んでいる。たいへんな難問であるが、それなりの手応えを感じつつ、研究を行っている。

研究信条               面白い研究をやる

指導方針     教育に優しく、研究に厳しく

好きなもの    そこにしかない研究、自由な発想

嫌いなもの    よくある研究、権威主義、夢を語れない研究者、成果が出ないのを学生のせいにする大学教員

好きな質問    どうしてそうなるんですか?

苦手な質問    それが何の役に立つんですか?

苦手な質問2   この研究室のコアタイムはいつですか?(こう質問する学生が帰ると、私は「自分の仕事する時間くらい自分で決めんかい!」とつぶやきながら、ソファーを蹴飛ばす)

好きな言葉            いつか中座の華になる

嫌いな言葉            さきがけ

よいところ    英語はうまくないものの、研究上のディベートなどで外国人に強い

悪いところ    愛知県民であること、三河ナンバーであることに強い誇りをもつにも関わらず、人生の半分を京都で過ごしたため、変な関西弁を話すこと(但し、関西言葉は業者との価格交渉やプレゼンにおいて有用なため、これからも使い続けるでしょう)。

特技       手抜き、最適化、学振・特別研究員の推薦書作文

趣味       研究室の富国強兵、サッカー、かつては日高の牧場巡り、いまは秘湯系の温泉巡り

尊敬する科学者  T. Yoshizawa

 

ひとこと

名工大に移ってから3年余が経過し、とても雰囲気のよい研究室ができました。研究費・研究成果・研究評価などにおいても上々のすべりだしをすることができ、現在は優秀な博士研究員と意欲のある学生に囲まれて充実した研究室運営ができています。彼らや国内外の共同研究者とともに、今後どのような研究の展開ができるか、楽しみにしています。(050214)

 

ふたこと

先日、ある先生から、私の総説が Lehninger の「生化学」教科書に載っていることを教えてもらいました。さっそく fourth edition を買って見たところ、Chapter 2: Water のところに 2000年の総説が引用されていました。我々はいつも、教科書を書きかえる、あるいは教科書に書き加えられるような仕事を夢見て研究に励んでいます。私たちの仕事(蛋白質を対象とした振動分光学)は決して華々しいものではなく、どちらかというと地道なものですが、それをまとめた総説(蛋白質の内部結合水に関する内容)がレーニンジャーのような有名な本に載ったことを嬉しく、そして誇りに思います。学生さんの励みにもなることでしょう。さっそく昨日柴田君の論文の祝いに併せて、研究室のみんなに祝ってもらいました。この「生化学」は「水」についての章があるというユニークな存在の教科書であり、私が京大で生物物理に進もうと考えたとき買った本がこのsecond editionでした。後期、私は「生物物理化学」という新しい授業を開講しますが、参考書として取り上げることにしましょう。(060905)

 

みこと

実は私は事業仕分けに期待していました。例えば、文部省と科学技術庁が一緒になりながら、出版部門は独立して存在するという不思議な現象を見るにつけ、民主党の事業仕分けが何かよいものをもたらしてくれるのではないかと楽しみにしていたわけです。そんな中で出てきたのが、学振特別研究員など若手研究者に対する「ポスドクの生活保護のようなシステムはやめるべき。本人にとっても不幸。(本来なら別の道があったはず)。」という恐ろしいコメントでした。このあまりにも凄いコメントが、仕分け人なる人物の単なる無知によるものか、何か深いウラがあるのかよくわかりませんが、研究に打ち込む若者に大きな(負の)インパクトを与えたことは間違いありません。当事者はそれを自覚すべきです。この国の進むべき道が科学技術立国にあること、そのため次代を担う若手研究者を育てることが急務であることは、納税者である国民の誰もが納得するでしょう。次代の若者を育てるために税金を使うことを憂慮する国民がどこにいますか?研究が面白いからドクターコースに進んだという若者を大切にせずして、どこに日本の将来があるか、と思いますね。(100126)